トレンドラインをランクづけする
トレンドラインの最も特徴的な点はその傾きにあります。
いかなるトレンドラインの重要度も、次の5つの要因を調べることによって、ランクづけすることができます。
- チャート時間サイクル
- その長さ
- 価格がトレンドラインに接触し回数
- その角度
- 出来高
の5つです。
1.チャートの時間サイクル
時間サイクルが長ければ長いほど、トレンドラインの重要性は増します。
週足チャートのトレンドラインは日足チャートのトレンドラインよりも重要なトレンドを示しています。
そして日足チャートのトレンドラインは1時間足チャートのトレンドラインよりも重要なトレンドを示しています。
2.その長さ
トレンドラインの長さが長いほど、それはより有効なトレンドラインであるといえます。
長さが短いトレンドラインは短期における群衆の行動を反映しています。
一方、長いトレンドラインは長期にわたる群衆の行動を反映しています。
トレンドが長く続けば続くほど、その惰性はより大きくなります。
主要なブルマーケットは数年にまたがるトレンドラインを追って継続する可能性があります。
3.価格がトレンドラインに接触し回数
価格がより頻繁にトレンドラインに接触すればするほど、その有効性が増加します。
トレンドが上向きのとき、価格がトレンドラインに向かって調整するのはベアによる反撃とみることができます。
価格がトレンドラインに向かって反落したのち、トレンドラインのところで反発した場合、それは支配的なマーケット集団が反逆者たちを駆除したことを示しています。
4.その角度
トレンドラインと水平軸が作る角度は支配的なマーケットの群衆の感情の強さを反映しています。
傾きが急なトレンドラインは支配的な群衆の動きが加速化していることを示しています。
比較的平たいトレンドラインは支配的な群衆の緩慢な動きを示しています。
各トレンドラインの角度を計測し、チャート上に記入しておくと役に立ちます。
トレンドラインの傾きの角度を比較することによって支配的な集団がより強力になったか、弱気になったかがわかります。
所与のマーケットで繰り返し同じ角度のトレンドラインが頻繁に現れるのは主要な参加者の顔ぶれに変化がないためだと考えられます。
5.出来高
トレンドが上向きのとき、価格の上昇と共に出来高も増えていき、逆に反落局面では出来高は減少します。
このことは、上昇はトレーダーをマーケットに引き寄せ、反対に反落は彼らの頭を冷やすことを示しています。
下降トレンドでは反対のことが起こります。
すなわち、価格下落と共に出来高は増加し、価格上昇と共に減少します。
トレンドの調整期に出来高が大幅に増加するときは要注意で、価格がトレンドラインをブレイクする危険性が高いと言えます。
なぜなら、トレンドに反逆する人たちが勢力をましてきていることがこのことから窺がえるからです。
◆もしトレンドと同じ方向に価格が動いているときに出来高が拡大していれば、それはトレンドラインが有効であることの証となります。
同様に、もし価格がトレンドラインの方に向かっていく動きをしながら出来高の減少を伴えば、それもやはりトレンドラインが有効である証となります。